麻の葉と、六角形と、六つの香り

パッケージに、六角形が隠れている。
気づく人は、多くない。でもそれは意図したことでもある。主張するためではなく、意味を持たせるために、その形を選んだ。
Bridge and Blendのパッケージに用いているのは、麻の葉紋様だ。日本の古代紋様の中から選んだ、六角形を基本構造に持つ文様。俯瞰すると、連なる六角形が広がっている。

麻の葉紋様の歴史は、平安時代まで遡る。仏像の衣服の図柄として使われていたのが始まりで、江戸時代には着物の定番柄として庶民に広まった。子どもの産着に用いられた背景には、麻のようにまっすぐ健やかに育ってほしいという願いがある。
この紋様には、複数の意味が込められている。成長と生命力。魔除けと無病息災。そして「麻の葉繋ぎ」と呼ばれるように、連続してつながり続けることができるという構造そのものの意味。
この紋様を選んだとき、気づいたことがある。
六角形の中をよく見ると、三角形と直線が交差している。三角形はコーンのお香の形に、直線はスティックのお香の形に重なる。偶然かもしれない。でも私はそこに、意味を見出したくなった。

そしてもう一つ。Bridge and Blendのお香は、六つある。
平安時代、香りの文化が花開いた時代に、代表的とされる香りの数も六つだった。私たちが六つの状態——States of Ritual——を設計したのも、その数に静かに引き寄せられていたのかもしれない。
意味は、後から見えることがある。それもまた、香りに似ている。




