お香のタイプ「味」
いかがお過ごしですか?
お客様からお香の選び方についてよく質問を受けます。
そこで、お香の「味」タイプ別で選んでみませんか?
2015 年より開催している「お香創作ワークショップ」で使用しているテキストでもシェアしている内容と今回学んだ内容を下記にまとめてみました。
「お香の味って?」と疑問に思われている方もいらっしゃると思います。食べれるお香もあるようですが、ここでは香木の持つ匂いの情報や特徴を客観的に識別するために、身近に体験できる味覚やそれに伴う匂いの感覚になぞらえて表現したようです。700年前の室町時代のことです。
その味覚の識別は(お香の)五味と呼ばれ、「甘・酸・辛・苦・鹹(しおからい)」の五種の組み合わせです。どの香りも複数の「味」の特徴を持っていて、単調ではありません。
また、味覚と嗅覚は互いに影響しあって、味わいを強めていることがわかっており、例えば、フレーバーワォーター、鼻を摘んで匂いをカットして飲むと、全く味のしないことがあります。
昔の人はそんなことを知っていたか否か。
下記、京都の老舗「林龍昇堂」さんからの引用で、とても分かりやすく記載された香り嗅いだ(聞いた)時の味のイメージとなりますので、シェアします。
五味 | 読み | 意味 | 具体的なイメージ |
---|---|---|---|
甘 | かん | あまい | 蜂蜜の甘さ |
酸 | さん | すっぱい | 梅干し等のすっぱさ |
辛 | しん | からい | 胡椒、唐辛子等の香辛料の辛さ |
鹹 | かん | しおからい | 昆布等の海藻を火にくべた時の磯の香り |
苦 | く | にがい | 柑橘類の皮を火にくべた時の苦さ |
ちなみに、鹹の香りですが、海でBBQした時の香りが私にはしっくりくるイメージでした。
林龍昇堂といえば、世界遺産の元離宮二条城の梅を使用した梅の印香が有名です。私が訪問した2019年秋、ちょうど6代目からできあがったばかりの梅の印香をいただきました。
さて、本題に戻りますが上記の香りの五味は、一般的な味の基本五味「甘味、塩味、酸味、苦味、うま味」とは異なります。あしからず。
Have a Scentful Day!